JPドラゴン ルフィ事件への関与は
2025/06/09 (月曜日)
【独自】「JPドラゴン」リーダーが拘束前に語っていたこと「ルフィの黒幕ではない」「最終的にはわし自身が出頭する」
2025年6月5日、フィリピン北部パンパンガ州アンヘレスで、犯罪グループ「JPドラゴン」リーダーとされる吉岡竜司容疑者がフィリピン入国管理局に拘束されました。吉岡容疑者は日本での窃盗容疑で逮捕状が出されており、現地当局は特殊詐欺や違法賭博への関与を疑っています。拘束直前、吉岡容疑者は「ルフィ事件とは無関係」「最終的には自分自身が出頭する」と語っていたことが明らかになりました。
「JPドラゴン」は日本の元暴力団員らがフィリピンで設立した犯罪組織で、10年以上前からマニラを拠点に活動しているとされます。組織名は「JAPAN」と「PHILIPPINES」の頭文字「JP」と、創設者の吉岡容疑者の英語名「Dragon」を組み合わせたものです。組織の成立と拠点
関係者によれば、吉岡容疑者らは2012年頃にマニラ首都圏で闘鶏賭博や飲食店経営を手がける一方で、グループの財源として特殊詐欺や広域強盗を指揮してきました。フィリピンの入管施設や闇バイト人材を駆使し、業容を拡大していたといいます。
主な収益源は、SNSで「高収入リゾートバイト」を謳って募集した日本人をフィリピンに誘い、パスポートを取り上げ脅迫して「かけ子」として日本国内の特殊詐欺に動員する手口です。また、現地で闘鶏賭博を運営し、店から上納金を徴収するなど、違法賭博も組織的に行っていました。
フィリピン発の特殊詐欺・広域強盗事件で知られる「ルフィグループ」は、かつてJPドラゴンと縄張り争いを繰り広げていました。2018年頃、JPドラゴンがルフィグループの拠点を奪取し、同地での詐欺ビジネスを掌握したとの指摘があります。ルフィグループの幹部逮捕時には「JPドラゴンとは無関係」と証言を強要されたとも伝えられています
ルフィグループはマニラ郊外のビクタン収容所を拠点に、日本国内の実行役に電話指示を出す特殊詐欺や広域強盗を展開し、2019年には約70人が現地で摘発された大規模組織です。一連の強盗殺人事件などを指揮したとして、今村磨人被告や渡邉優樹被告らが起訴されています。
フィリピン当局は、2023年に福岡県警が発した警察官装ってキャッシュカードを盗む窃盗容疑の逮捕状を根拠に、吉岡容疑者を拘束しました。拘束現場はアンヘレス市内の路上で、フィリピン軍と入管が共同で実施した摘発作戦によるものです。
拘束前の独占取材で、吉岡容疑者は「ルフィ事件とは一切関わっていない」「最終的には自分自身が日本へ出頭する」と主張しました。さらに「JPドラゴンは合法的に法人登記して税金も納めている」「半グレではなく企業体だ」と組織の正当性を強調しています
フィリピン入管当局は吉岡容疑者をマニラ首都圏の収容施設に移送後、退去強制手続きを経て日本へ送還予定です。入管長官は「フィリピンが国際犯罪者の隠れ家とならないよう対応を強化する」と声明を発表しました。
JPドラゴントップの拘束は、フィリピン裏社会における日本人犯罪組織への警戒感を高め、現地での特殊詐欺ネットワークに大きな打撃を与えるとみられます。今後は日本の捜査当局との国際協力が一層進み、残る幹部やメンバーへの摘発が加速すると予想されます。
「JPドラゴン」リーダー吉岡竜司容疑者の拘束と拘束前の発言は、フィリピン発特殊詐欺事件の構図を改めて浮き彫りにしました。今後の送還と日本国内での裁判を通じ、組織の実態解明や再発防止策の検討が急務となります。
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