違法民泊、晴海フラッグ大丈夫か 外国人への経営管理ビザ「厳格化を」自民・片山さつき氏
2025/06/24 (火曜日)
国内ニュース
「晴海フラッグからのSOSがずいぶん前から出ていた。保健所も立ち入り調査に入った。これまではウヤムヤにされ、泣き寝入りした人もいる。そんな話を管理組合の皆さんから聞き、問題だと思った」
「1万人のマンション居住の保有者のうち2000人には実態がない。何社かペーパーカンパニーと思われるところもあるようだが、表では分からない。管理組合によると大きな荷物を持つ人や黒い車が見られ、集合ゴミのない所に捨て
「晴海フラッグからのSOSがずいぶん前から出ていた。保健所も立ち入り調査に入った。これまでは問題をウヤムヤにされ、泣き寝入りした住民も多い」――中央区晴海の再開発大型マンション群「晴海フラッグ」で、管理組合や住民からこうした声が相次いでいます。(出典:産経新聞)
晴海フラッグは、2021年東京五輪選手村跡地(約18ヘクタール)を再開発した大規模タワーマンション23棟・5,632戸の団地です。2024年1月から入居が始まり、ファミリー向けの公園や商業施設、小中学校を併設した「まち一体型」の住環境をうたっています。
分譲世帯約2,690戸のうち、2025年6月時点で約800戸超が住民票未転入のまま。管理組合は「所有者の多くがペーパーカンパニーや投資ファンドの法人名義で、実態のつかめない住戸が多い」と指摘。夜間に大きな荷物を搬入する黒いワゴン車の目撃情報も複数寄せられています。
中央区保健所は共用廊下や集会室に違法民泊の形跡があるとして立ち入り調査を実施。排水設備の不適切な改造や、防火扉前への荷物放置など、衛生・安全上の問題点を改善命令しましたが、全体像の把握には至っていません。
住民の証言によると、一部住戸では民泊サイトに無届で登録し、短期間貸し出すケースが散見されています。外国人観光客とみられる利用者が夜間に大声で騒ぐ、ゴミ出しルールを無視するといったトラブルが絶えません。
敷地内のゴミステーションが荒らされ、可燃・不燃を問わない混合ごみや粗大ごみが無造作に放置。管理員が深夜に回収せざるを得ず、清掃コストや人件費が膨らんでいます。組合費の値上げを求める声も上がり、住民間の対立が表面化しました。
有明ガーデンや豊洲タワーマンションでも、投資目的の所有者による空室、民泊トラブル、コミュニティ希薄化が問題に。いずれも「駅近・眺望良好」物件で起こりうる共通の課題といえます。
晴海フラッグは「五輪遺産のまちづくり」として注目されましたが、投資マネーの流入が住環境の本来の目的をゆがめた側面があります。供給過剰と投資需要のバランスを欠いた開発手法の是正が求められています。
行政は住民票と実態を連動させた居住確認システムを導入し、無届民泊やゴミ不法投棄への罰則強化を検討。UR都市機構やデベロッパーは管理費の透明化、コミュニティ支援事業の充実、外部専門家による運営監査を実施すべきです。
子育てファミリー向けのイベントや自治会活動を後押しし、資産価値よりも「住まいの安心」を重視する住民交流を活性化。居住実態を明確化しつつ、本来のまちづくりビジョンを住民と共有する機会を設ける必要があります。
晴海フラッグは世界的イベント後のレガシー開発として希有な規模を誇ります。しかし、真の価値は「住民が安心して暮らせるまち」にあります。実態把握、適切な法規制、住民参加型の運営で、本来のビジョンを取り戻し、持続可能な都市再生モデルとして再生することが急務です。
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