今年一番の暑さになる所も 警戒
2025/06/15 (日曜日)
今年一番の大雨のち今年一番の暑さ 真夏日連続・今年初猛暑日続出か 都心でも35℃予想
2025年6月中旬、全国的に梅雨前線が活発化し、各地で局地的な豪雨が記録されました。特に6月15日から16日にかけては「今年一番の大雨」と呼ぶにふさわしい降り方となり、長時間にわたって1時間あたり50~80ミリの激しい雨が断続的に降り続きました。河川の増水や道路の冠水で交通網は大混乱。土砂災害警戒情報が多数発表され、避難指示や避難勧告が出された地域もありました。
例年、梅雨前線は6月下旬から7月初旬にかけて北上し、梅雨明けを迎えますが、今年は前線の活動が早めに収束。大雨の翌日には急速に晴れ間が広がり、「梅雨明け前倒し」の予兆ともいえる気象状況となりました。湿った大気が一旦流れ去ると同時に強い日差しが照りつけ、気温と湿度が一気に上昇。記録的な豪雨の後には、まるでスイッチを切り替えたかのように真夏のような暑さが押し寄せました。
気象庁の予報によると、6月17日以降は太平洋高気圧が本州付近に張り出し、各地で気温がぐんぐんと上昇。東京都心では最高気温が35℃に達する見込みで、これは関東地方での「今年初の猛暑日」となる可能性があります。さらに、18日・19日も真夏日(最高気温25℃以上)が連続すると予想されており、6月中旬としては異例の高温連続記録となる見込みです。
過去20年間の東京の6月中旬の平均最高気温は約28℃ですが、今年はそれを大きく上回る35℃前後の猛暑になりそうです。2017年6月には最高気温34.8℃を記録した日がありましたが、6月中旬での猛暑日到達は非常にまれなケース。気象庁は「30年に一度の強い高温」と表現し、熱中症対策の徹底を呼びかけています。
大雨と猛暑が短期間に切り替わることで、自律神経のバランスを崩しやすくなります。冷房が効いた屋内と高温の屋外を行き来する際には、体温調節機能が乱れがち。高齢者や乳幼児、持病のある方は特に注意が必要です。また、気象ストレスによる睡眠障害や食欲不振など、心身両面の健康管理が重要となります。
都心部ではヒートアイランド現象が顕著化し、夜間の気温が下がりにくくなります。コンクリートやアスファルトに蓄熱された熱が午後8時以降も放出され続け、熱帯夜(最低気温25℃以上)が連続する恐れがあります。住居だけでなくオフィスや公共施設にも緑化や遮熱塗装、打ち水などの対策が求められています。
世界的に見ると、気候変動の影響で「極端な降雨」と「異常高温」が同時に発生しやすくなっています。日本でも近年、梅雨末期の集中豪雨や初夏の猛暑日が増加傾向にあり、これらは地球温暖化の影響が一因と考えられます。今後は長期的な気候モデルに基づく都市計画や防災・減災策の見直し、再エネ導入やCO₂排出削減の一層の推進が急務です。
今年一番の大雨から一転、6月としては異例の猛暑が襲来する見込みです。急激な気象変化に備え、熱中症と水害の両面で万全の対策を講じる必要があります。特に高齢者、子ども、持病のある方は周囲のサポートを受けながら安全確保を心がけてください。気象庁の最新情報をこまめにチェックし、適切な行動を取ることで、大雨と猛暑のダブルリスクを乗り切りましょう。
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