北朝鮮兵「6千人死傷」 英国防省推定、当初派兵の半数超 ロシア西部クルスク州に派遣

北朝鮮兵「6千人死傷」 英国防省推定、当初派兵の半数超 ロシア西部クルスク州に派遣

2025/06/16 (月曜日)

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国際 事件ニュース

韓国の情報機関、国家情報院は4月末、北朝鮮兵の死傷者数について、死者600人を含む計約4700人と推計していた。北朝鮮が2回にわたり計約1万5千人を派兵したとの見方も示した。

ウクライナ軍参謀本部は15日、ロシア中部タタルスタン共和国にある無人機製造施設を同日攻撃したと明らかにした。同共和国は、ウクライナから千キロ以上離れている。攻撃手段や被害規模は明らかにしていない。

同共和国の地元当局者は

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はじめに

2025年4月末、韓国の情報機関・国家情報院(NIS)は、北朝鮮がロシア支援のために送った兵力の死傷者数を「約4,700人、うち死者600人」と推計し、北朝鮮が二度にわたって合計約1万5,000人を派兵したとの見解を示しました。一方、6月15日、ウクライナ軍参謀本部は、ロシア中部タタルスタン共和国の無人機製造施設を攻撃したと発表しました。両国の最新動向は、東アジアと欧州の安全保障環境に新たな波紋を投じています。

1.NISが推計した北朝鮮兵の死傷者数

同報告によると、2024年末から2025年前半にかけ北朝鮮は二度にわたり、計約1万5,000人の兵力をロシアに派遣。これらの部隊は主にロシア軍の前線部隊と合同で、ウクライナ東部のクルスク州などで戦闘に投入されました。NISはそこでの交戦を通じ、約4,700人が死傷、うち約600人が戦死したと推計しています。さらに、負傷兵約2,000人は1~3月までに列車や航空機で北朝鮮本国に送還され、戦死した遺体はロシア側で火葬後に送還されたと報告されています :contentReference[oaicite:0]{index=0}。

2.北朝鮮兵派遣の背景と意義

北朝鮮とロシアは2023年に署名した「相互防衛協定」を根拠に、軍事協力を深化させています。北朝鮮はロシアから兵器・ドローン技術の供与を受け、その見返りとして歩兵部隊を提供。これにより、ロシアはウクライナ戦線で兵力を補充し、北朝鮮は訓練・実戦経験を積むことで自軍の戦闘能力を向上させる狙いがあります。しかし、本企図は北朝鮮国内の人的資源を大規模に消耗し、金正恩政権の指導体制にも影響を与えかねないリスクを孕んでいます。

3.死亡600人の詳細と現地状況

死者約600人の大半は、前線の歩兵戦闘やロシア軍施設への防御任務中に発生した砲撃や白兵戦によるものとみられます。NISは「北朝鮮兵は冬季戦闘装備や近代兵器の運用訓練が不十分で、ドローン戦を想定した訓練も不足していた」と分析。実戦投入後の墜落ドローン残骸や、防寒装備が不十分なまま戦場に送られた兵士の証言などから、高い戦死率につながったと見ています。

4.国際社会の反応と波及効果

米国やEUは、北朝鮮の兵力派遣を「国際法・国連決議違反」と非難。追加制裁の検討に入っており、日本も同様に厳しく批判しました。一方でロシアは「北朝鮮兵の犠牲は英雄的行動によるもの」と感謝を表明し、兵站支援強化を約束。ウクライナ側は「北朝鮮兵が戦場で捕虜になった事例も複数確認している」と明かし、人権問題にも発展しています。

5.タタルスタン共和国への攻撃概要

2025年6月15日、ウクライナ軍参謀本部は、「特殊作戦部隊などがタタルスタン共和国エラブガ(Yelabuga)地区のドローン生産施設を攻撃した」と公式発表しました。同地域はウクライナ戦線から約1,200キロ離れており、首都モスクワの東方に位置。施設はロシア製攻撃用無人機(UAV)“Shahed”シリーズの主要生産拠点とされ、エラブガ特別経済区内で運営会社アルバトロスが管理しています :contentReference[oaicite:1]{index=1}。

6.攻撃手段と被害状況

ウクライナ軍は「無人機と巡航ミサイルを組み合わせ、地上レーダーと衛星通信で連携した」と明かしました。ロシア側の報道では、UAV数機が迎撃されたものの、残骸の落下により自動車製造工場などが火災を起こし、従業員数人が軽傷を負ったとの情報もあります。ロシア国防省は攻撃手段や詳細な被害規模を伏せていますが、同施設の生産能力には一定の打撃を与えた可能性があります。

7.前例のない深奥地攻撃の意味

ウクライナ軍によるロシア中部への攻撃は過去にもありましたが、エラブガのような製造施設を標的にしたのは初。これは「敵の軍需能力を根本から削ぐ」戦略として評価され、戦線の長期化に伴うロシアの補給線延伸問題を突く狙いがあります。遠隔攻撃能力のさらなる向上と、ロシア国内への不安醸成を両立させる効果が期待されます。

8.ロシア側の対応と課題

ロシア軍は攻撃後、迎撃システムの見直しや生産ラインの分散化を進める意向を示しています。タタルスタン共和国知事は「防空網の強化と地元住民への警報体制を改善する」と表明。一方、工場労働者の間には「攻撃を想定した避難訓練が不十分だった」との不満も聞かれ、民需施設防護の強化が急務です。

9.日米欧の安全保障環境への影響

北朝鮮兵派遣とウクライナ軍のロシア深奥地攻撃はいずれも、国家間の「戦域の拡大」を示唆する動きです。日米欧各国はそれぞれ、北朝鮮情勢とウクライナ紛争を分断せず「グローバルな安全保障リスク」として統合的に対処する方針を強調。特にサイバー・電子戦、遠隔攻撃能力など、新たな戦闘様式への備えが一層求められています。

まとめ

韓国NISの「北朝鮮兵死傷約4,700人」推計と、ウクライナ軍によるロシア中部タタルスタン共和国への無人機製造施設攻撃。これら二つの報告は、国際社会が直面する「非正規兵力派遣」「長距離遠隔攻撃」という戦争の新潮流を浮き彫りにしました。各国はこれらの動きを踏まえ、防衛・外交・サプライチェーンの三方面で戦略を再構築する必要があります。

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