メジャー注目 公立校の150km左腕
2025/06/21 (土曜日)
メジャーも注目!野球では“無名公立校”の球速150キロ左腕 “球が速くなるコツ”はネットで検索
2025年6月21日、CBCテレビが報じたところによると、愛知県立高蔵寺高校3年生の左腕・芹澤大地投手(17)が公式計測で最速150キロをマークし、メジャーリーグのスカウトも視察に訪れるなど大きな注目を集めています。無名の公立校出身ながら、強肩と柔軟なフォームを武器に急速に頭角を現した芹澤投手は、「球速が速くなるコツ」を自らネット検索で学び、取り入れてきたと語っています。本稿では、公立校野球の歴史的背景、芹澤投手の成長過程、MLBからの期待の理由、ネット情報の利活用と注意点を、多角的に解説します。
日本の高校野球は戦前から都市部の公立校が先導してきましたが、戦後の併願受験制度や私立強豪校の台頭により、次第に実力校の多くが私立に集中しました。1950年代以降、PL学園、横浜高校、早稲田実業などの私立校が甲子園常連校となり、公立校は地方大会突破すら容易ではなくなりました。それでも1980年代以降、地域密着の部活動再興やOB会の支援拡大により、地方の公立校が再び躍進を始め、2000年代以降は公立校が県大会を制する例が散見されるようになりました(CBCテレビ)。
芹澤大地は2008年3月生まれ、春日井市出身。小学時代から地元リトルリーグで投手を務め、中学では140キロ級の速球を記録して注目を集めました。高校入学後は下半身を強化する「スクワット」と「ヒップヒンジドリル」を中心にトレーニングし、2年秋には自己最速145キロを計測。3年春の強化試合では150キロを記録し、一躍県内屈指の左腕として名を馳せました(日刊スポーツ)。身長182センチ、体重75キロとスマートながら、軸足から踏み出し足への重心移動を素早く行うフォームが最大の武器です。
MLBでは2018年にエンゼルスで大成功を収めた二刀流・大谷翔平の影響もあり、日本の左腕投手に対する関心がかつてないほど高まっています。特に速球を投げられる若手左腕は「将来的にスター投手になり得る素材」とされ、過去には無名校出身ながらスカウトされた韓国や米国の投手が成功例として報告されています。芹澤投手はU18日本代表候補の合宿にも招集され、公立校から選出された唯一の投手として注目を浴びています(CBCテレビ)。
報道によれば、芹澤投手は「球が速くなるコツ」と検索し、YouTubeや専門サイトで以下のトレーニング法を自己流に取り入れたといいます:
・肩甲骨・胸郭の可動域を広げるストレッチ
・下半身の連動を高めるヒップヒンジやランジドリル
・コアマッスルを強化するプランク系トレーニング
・リリース時の手首のスナップを鍛えるチューブエクササイズ
・スマートフォンでフォームを録画し、スロー再生で改善点をチェックする自己解析
これらはトレーナーやスポーツ科学の研究で有効性が認められているメニューですが、誤ったフォームや過度な負荷は故障のリスクを高めるため、専門家の指導下で行うことが望まれます。
投球の速さは「筋力」「可動域」「メカニズム」の三要素が調和して初めて発揮されます。とくに若年選手は骨端線損傷(いわゆる「リトルリーガーズショルダー」)の危険があり、投球数やトレーニング量の管理が不可欠です。ストレッチや筋力強化に加え、ウォーミングアップ・クーリングダウンの徹底、投球後のアイシングもケガ予防に効果的とされています。これらはすべて、ネット情報を鵜呑みにせず専門家と協働して実践すべきポイントです。
公立校は用具や施設、指導者確保などで私立校に後れを取る場合が多いものの、「地域住民による応援」や「地元企業の協賛」を受けやすい強みがあります。高蔵寺高校はOB会の資金提供で室内練習場を整備し、地元プロ野球OBを招いたワークショップも開催。こうした“地域密着型”育成が、芹澤投手の飛躍を支える重要な要素となっています。
無名公立校の150キロ左腕・芹澤大地投手の台頭は、「主体的な学び」と「地元支援」の好循環の成果ともいえます。インターネットで得た情報を自己流に検証し、専門家の知見と組み合わせることで、限られた環境でも飛躍的な成長が可能であることを示しました。今夏の愛知大会、そして秋のドラフトでどこまで評価を高めるか、野球ファンならずとも目が離せません。
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