雄星 今季ワースト5失点で6敗目
2025/06/16 (月曜日)
菊池雄星、今季ワースト5失点で6敗目 初の10Kも…防御率3.05、エ軍3連敗
2025年6月16日、シアトル・マリナーズ戦に先発した菊池雄星投手(エンゼルス)は、初回から苦しい立ち上がりを見せ、今季ワーストとなる5失点を記録。最終的には6失点を許してシーズン6敗目を喫しました。今季初の10奪三振を達成したものの、試合全体としては精彩を欠き、防御率は3.05に悪化。エンゼルスはこれで3連敗となり、貯金生活は遠のきつつあります。
この試合はエンゼルスが連勝中に迎えた重要な一戦でした。チームは地区首位を目指しており、今季好調の投手陣の中心として期待がかかっていた菊池投手。しかし、前回登板では制球に苦しみ、5回途中4失点で降板。今回も立て直しが課題とされた中、本人は「序盤を乗り切ればリズムに乗れる」と意気込んでマウンドに上がりました。
しかし初回、制球が定まらず四球を連発。1死後の連続四球から一塁走者を背負うと、犠飛とタイムリー安打で一挙に3点を失います。2回にも四球とヒットが絡んで2失点。立ち直りを図るも、中盤以降も高めに抜けた速球を痛打され、合計6失点。特に持ち味のチェンジアップが狙われた点が痛恨でした。
一方で、被安打は8、本塁打は1本に抑え、奪三振は今季初となる10奪三振をマーク。速球の平均球速は97マイルを記録し、空振り率も高かったことから、「打者を翻弄する力はまだ衰えていない」と前向きに評価できる要素もありました。しかし、三振奪取の裏で四球が6個と多く、毎回のように走者を背負ったことが失点につながったと言えます。
登板を重ねるごとに四球が増加傾向にある菊池投手。今季の四球率はリーグワーストレベルで、高い奪三振能力を持ちながら自滅投球も目立ちます。投球フォームの微妙な乱れやセットポジションでのバランスの崩れが指摘されており、ブルペンでの調整と打撃投手を相手にした実戦形式の投球練習が課題となりそうです。
エンゼルス打線はこの日11安打を放ちながら8点を挙げたものの、投手陣の乱調で勝利を逃しました。特に先発ローテーションの不安定さはチーム全体の重荷となっており、「投打がかみ合わない状態が続く限り、連敗を止められない」という声がマウンド裏でも上がっています。
次回登板は6月23日(日本時間24日)のオークランド・アスレチックス戦が予定されています。相手は今季好調の左腕先発が予想されるため、菊池投手は制球を最優先に、試合を作ることを最重要課題とするでしょう。ブルペン陣の継投プランや中継ぎ起用の見直しも検討され、先発降板後に無失点でつなぐ形が期待されます。
試合後、菊池投手は「三振を奪えているのは収穫だが、四球で崩れるのは自分の未熟さ。次の登板までに立て直したい」とコメント。「毎回同じミスを繰り返さず、『零封』を目指して調整する」と意気込みを語りました。ファンからは「修正力を見せてくれ」とエールが飛び交っています。
野球評論家は「平均球速や奪三振能力はメジャーでもトップクラス。しかし四球を40試合で6個以上ため込むと、失点は避けられない」と指摘。ストライクゾーンへの投球割合を上げ、速球だけでなくスライダーやチェンジアップの使い分けを徹底することを解決策に挙げています。
メジャー歴代でも「10K&6BB以上」の登板は、高い奪三振能力と制球難の両極端を示すものとして記録されます。過去にはノーラン・ライアンやフェリックス・ヘルナンデスも「奪三振ショー」の裏で制球難に苦しんだ時期がありましたが、彼らは後に制球力を磨いて投球を安定させています。菊池投手にも同様の成長曲線が期待されます。
菊池雄星投手は、今季ワーストとなる5失点を初回に喫しながらも、10奪三振という側面も見せました。制球力の向上が最大の鍵であり、次回登板で結果を出せるかが今後の評価を大きく左右します。エンゼルスはチーム防御率改善のため、菊池投手に再度マウンドを任せつつ、継投策や打線の援護を強化していく構えです。ファンは彼の反撃に期待しつつ、次戦の投球に注目しています。
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