解散届のトクリュウ 首魁を再逮捕
2025/06/17 (火曜日)
「将来考え…」解散届出した愛知のトクリュウグループ「ブラックアウト」首魁の男を再逮捕 敵・味方の区別で『白色の養生テープ』足や腕に巻かせる 抗争でSNS通じメンバー募ったか
2025年6月16日、大阪市内の駐車場で凶器準備集合の疑いがかけられていた愛知県拠点の匿名・流動型犯罪グループ「ブラックアウト」のリーダー、タキワキ・マサキ・ラサイ容疑者(21・無職・フィリピン国籍)と共犯の滝川マテウス容疑者(21)が再逮捕されました。警察は、両容疑者が4月下旬に金属バットなどを持ち集まったとみており、SNSを駆使したメンバー勧誘と、敵・味方の識別に白色の養生テープを巻かせていた疑いを重視しています。
凶器準備集合容疑は、警察が2025年4月下旬に大阪市中央区の駐車場で張り込みを行った結果、発覚しました。メンバー同士の対立激化を背景に、タキワキ容疑者は6月10日付で解散届を提出していたものの、警察は捜査を継続。解散届は捜査の妨げとはならないと判断し、事実関係の徹底解明を進めています。両容疑者はいずれも現段階で容疑を否認または黙秘しています。
「トクリュウ」とは、固定的な組織構造を持たず、SNSを通じて匿名でメンバーを募り、短期的に活動と解散を繰り返す若年層主体の犯罪集団を指します。2025年5月には同じ愛知県拠点の別派閥リーダーも逮捕されており、勢力は流動的に変化しています。
捜査関係者によると、タキワキ容疑者は武装抗争に備え、味方と敵を迅速に識別する手段として、参加メンバーに白色の養生テープを配布。腕や足に巻かせる方法を採用していました。この手法は組織的犯罪活動を促進するとともに、無関係の通行人が巻き込まれる危険性を高める要因ともなり得るため、警察は警戒を強めています。
凶器準備集合罪(刑法208条の2)は、暴力行為の準備を目的に武器を準備・集結した場合に適用され、最高で3年以下の懲役刑となります。今回の逮捕では、金属バットや鉄パイプ等が凶器に当たるかどうか、実際の所持状況や集結の動機が争点となります。
大阪府警は2025年5月にも、同地域の別トクリュウ系グループ首魁を逮捕。解散届を出してもメンバーが再結集するケースが多く、捜査当局はSNS監視や地域パトロールを強化しています。
暴力対立による被害は駐車場の損壊や通行人巻き添えなど多岐にわたり、愛知・大阪両県警は「地域住民の安全確保を最優先」として、定期的な情報提供や匿名通報窓口の周知を推進。また、若年層への非行防止教育やSNSリテラシー向上策の重要性が指摘されています。
警察はSNSの投稿履歴や解散届のメンバー名簿、資金の流れを追跡し、抗争の全体像を解明する方針です。再逮捕を契機に、ほかの構成員の検挙も視野に入れており、流動的な犯罪グループ対策のモデルケースとなる見込みです。
再逮捕は、匿名性を武器にする若年犯罪グループへの警戒強化を示すものであり、地域社会の安全を守るためには警察・行政・市民が連携して情報共有と注意喚起を続けることが不可欠です。
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