京都市で観光客切り付け 犯人逃走
京都市で観光客切り付け 犯人逃走
2025/06/07 (土曜日)
【速報】歩道で中国人観光客の男性が刃物で切り付けられる 右肩付近をケガ 犯人は逃走中 ツアー客らと一緒に歩いていた最中に被害 京都・下京区
6日夜、京都市の五条大橋近くの歩道で、男性が刃物で切りつけられました。男性は意識はあるということですが、切りつけた男は現場から逃走していて、警察は殺人未遂事件として捜査しています。
警察によりますと、6日午後8時ごろ、下京区西橋詰町の歩道で、中国人の男性（37）が男に刃物で切り付けられたということです。
男性は右肩付近にケガをし、病院で手当てを受けていて、意識はあるということです。
けがをした男性は中国人ツアー客ら20人あまりと一緒に歩道を歩ていたところ、男と何らかのトラブルになり、切りつけられたということです。
男性と男に面識はないとみられています。
切り付けた男は現場から立ち去ったということで、警察は殺人未遂事件として、逃げた男の行方を追っています。
男は175センチくらい、細身で、眼鏡にマスク、それに白色のTシャツを着ていたということです。
現場は京都市の中心部で、京阪電車・清水五条駅近くの歩道です。
事件の概要
2025年6月6日午後8時頃、京都市下京区西橋詰町の五条大橋付近歩道で、中国人ツアー客の男性（37）が男に刃物で切りつけられました。男性は右肩付近に負傷したものの意識はある状態で病院に搬送され、命に別状はないとされています。犯人は眼鏡にマスク、白いＴシャツを着用した身長約175cmの細身の男で、被害者に面識はなくトラブルの発端も不明のまま現場から逃走。京都府警は殺人未遂事件として捜査を進めています。
１. 犯行現場と周辺環境
五条大橋は鴨川と四条通をまたぐ観光名所で、清水寺や祇園、八坂神社などを巡る外国人観光客が多く訪れます。夜になると周辺の石畳や欄干に観光客や地元住民がたたずみ、飲食店や土産物店も夜遅くまで営業しています。そのため歩道は常に人通りがある一方、薄暗い路地や広い川沿いなど、視界の開けた場所も多く、事件直後には通行人が多数目撃して騒然となりました。
２. 京都市における凶悪事件の傾向
京都市は治安の良さで知られていますが、近年は訪日外国人の増加に伴い、スリや置き引きなど軽犯罪の発生件数が上昇しています。刃物を用いた傷害事件は依然稀ですが、2023年には観光客同士のトラブルがエスカレートして刃物使用に至るケースが全国的に報告されており、警察も警戒を強めています。京都府警本部の統計では、2024年の傷害・暴行事件は前年比5％増加しており、そのうち刃物を用いた事案は10件程度にとどまりますが、観光地ではひとたび発生すると大きな社会的影響を及ぼします。
３. 被害者の属性と外国人観光客の安全対策
被害者は中国人の団体ツアー客で、ガイドの案内に従い五条大橋付近を散策していたところ、突然見知らぬ男に切りかかられました。日本で訪日外国人が凶悪事件に巻き込まれるケースは稀ではあるものの、言葉の壁や緊急通報の方法を知らないことが被害拡大の一因となる場合があります。観光客は以下の点に注意すると良いでしょう。
- 夜間は人通りの多い明るい通りを歩き、路地裏や暗い広場を避ける。
- 万一襲われた場合はすぐに110番通報し、周囲の人にも助けを求める。
- スマホに地元の緊急連絡先や大使館連絡先を登録しておく。
- 現地のガイドやツアー会社の提供する安全マニュアルを事前に確認する。
４. 日本のナイフ規制と法的措置
日本では「銃刀法」により刃渡り6cmを超える刃物の所持は原則禁止されており、正当な理由がない限り携帯すると処罰の対象となります。凶器準備集合罪や傷害罪（刑法204条）など、公共の安全を脅かす行為には重い罰則が科され、殺人未遂罪（同199条）では最高で無期または5年以上の懲役が定められています。京都府警は防犯カメラ映像や目撃証言をもとに犯人の特定を急いでおり、逮捕後は厳正に処罰される見通しです。
５. 事件後の警察対応と捜査状況
事件発生直後、現場を管轄する京都府警下京署は捜査本部を設置。被害者の供述聴取と併せ、防犯カメラ映像の解析を開始し、五条大橋周辺の複数のカメラから逃走経路を割り出しています。また、刃物を持ち去った可能性があるため、通行人の遺失届出も呼びかけています。捜査員は五条通や近隣のタクシー会社、駅員らに聞き込みを行い、似た人物の目撃情報を集約中です。
６. 過去の観光地暴行事件との比較
京都では、2019年に清水寺付近で韓国人観光客が置き引きに遭った事例や、2022年に祇園で外国人同士の口論がエスカレートして軽傷者が出た事件がありますが、いずれも刃物を伴う暴行事件とは異なり、物的被害やけがは限定的でした。五条大橋の事件は観光客が凶器を用いた傷害被害に遭った初の大規模事案と言え、犯行動機や背景についてもこれまでの軽犯罪とは異なる視点で検証が求められます。
７. 観光地の安全強化策と行政の取り組み
京都市は、2025年4月に「観光地安全対策プラン」を策定し、以下のような取り組みを進めています。
- 主要観光スポットに防犯カメラを増設し、24時間監視体制を強化。
- 夜間の巡回警備を増員し、外国語対応可能な警察官や市職員を配置。
- 観光案内所やホテルに緊急通報用端末を設置し、観光客がすぐに通報できる仕組みを整備。
- 観光ガイドや宿泊施設を対象に、防犯・安全対策の研修を実施。
８. 観光産業への影響
今回の事件は、特に中国からの訪日客に衝撃を与え、旅行会社やツアーオペレーターは安全確保の徹底を再確認しています。各社はツアー行程の見直しや現地ガイドとの連携強化を進め、参加者への安全ガイドライン配布や緊急連絡方法の事前説明を徹底しています。一方、京都市観光協会は、「安全・安心の観光都市」を改めてアピールするために、公式ウェブサイトやSNSで安全対策情報を一斉発信する予定です。
９. 市民・観光客へのメッセージ
京都を訪れるすべての方に安心して滞在していただくために、以下のポイントをご留意ください：
- 夜間も明るい大通りを歩き、人通りの少ない路地は避ける。
- スマートフォンに「110番緊急通報アプリ」や多言語対応の安全情報アプリをインストール。
- 不審者を見かけたら近くの交番や観光案内所に通報。
- 旅行会社の緊急連絡先や最寄りの大使館・領事館情報を事前に控える。
10. 今後の展望と再発防止
京都市と京都府警は連携し、観光地における凶悪事件の抑止を最優先課題と位置づけています。今後は防犯設備のさらなる充実に加え、地域住民や観光事業者との情報共有体制を強化し、早期発見・通報ネットワークを構築します。また、刃物を用いた事件を未然に防ぐため、鞄チェックや荷物検査の実施が可能なエリアを限定的に設定するなど、国際的にも類を見ない「観光地セキュリティモデル」の構築を目指しています。
今回の事件を教訓に、京都が「安全・安心の日本文化発信地」として引き続き世界中の観光客を歓迎できるよう、行政、警察、観光関連団体、市民が一体となって取り組みを進めていきます。
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