トランプ氏 グレタさんを再びやゆ
2025/06/10 (火曜日)
「怒りの制御を学ぶべきだ」 トランプ氏、グレタさんを再びやゆ
2025年6月9日、元米大統領ドナルド・トランプ氏は自身のソーシャルメディアで、スウェーデンの環境活動家グレタ・トゥンベリさんに対し、「怒りの制御を学ぶべきだ」と再びやゆする投稿を行いました。発言の背景にあるのは、トゥンベリさんが最近の気候サミットや国内外メディアを通じて、持続可能なエネルギー転換や脱化石燃料の重要性を力説したことに対する反発と見られます。
トランプ氏とトゥンベリさんの最初の“公式対決”は2020年1月の世界経済フォーラム(ダボス会議)でのことでした。壇上でトゥンベリさんが気候変動の影響を訴える演説を行った後、トランプ氏は「とても幸せそうな少女だ。素晴らしい未来が待っているね」と皮肉まじりにツイートしました。この冷ややかなコメントは世界中で大きな話題となりました。
グレタさんはスウェーデンの高校生として始めた「気候ストライキ」で世界的なムーブメントを巻き起こしました。2019年の国連気候行動サミットでは、「あなた方は自分の子どもを愛していると言うけれど、私たちの未来を盗み続けている」と厳しく指摘。若者の世論を大きく動かし、欧州議会の気候非常事態宣言採択のきっかけを作りました。
トランプ政権下ではパリ協定からの離脱や環境規制の緩和が進められましたが、バイデン政権の発足以降は再参加やインフラ投資を通じた再生可能エネルギー強化が打ち出されています。2024年の大統領選では、環境問題は主要な争点の一つとなり、若年層の投票行動に大きな影響を与えました。
トランプ氏とグレタさんの対立は、単なる政治的なやりとりを超えて、世代間・価値観の対立を象徴しています。トゥンベリさんは「迫りくる気候危機への緊急対応」を求める一方、トランプ氏は「経済成長と雇用維持」を優先し、気候変動への規制拡大に否定的です。この二人のやりとりが注目される背景には、世界が直面する「環境保護」と「経済活動」のバランスをどう取るかという普遍的な課題があります。
「怒りの制御を学ぶべきだ」というトランプ氏の再びのやゆは、ネット上で賛否を呼んでいますが、それ以上に「私たちは何を守るべきか」を考える契機となっています。今後の気候変動対策の進展や、両者の発言を受けた市民運動の広がりに注目が集まります。
コメント:0 件
まだコメントはありません。