家賃2.5倍 オーナーが撤回を明言
2025/06/09 (月曜日)
東京・板橋区にあるマンションの住民が、新たにオーナーとなった会社側から2.5倍を超える家賃値上げを通告された問題。番組が、中国にいるオーナー本人を直撃すると、値上げを撤回すると明言しました。
2025年6月8日、東京都板橋区の築40年超・7階建て約20世帯の賃貸マンションで、住民に対し家賃を従来の7万2500円から最大19万円程度への大幅値上げ通知が届いた問題で、番組が中国在住のオーナー本人を直撃取材し、値上げを撤回する姿勢を明言しました。
住民の撮影映像には、キャリーバッグを携えた外国人観光客が建物に出入りし、1泊2万5000円前後で民泊仲介サイトに掲載されていた事実が確認されました。無届の民泊は住宅宿泊事業法に違反し、騒音や治安悪化、住環境への不安を招いています。
円安や訪日観光客増加の追い風を受け、中国系企業や個人による東京郊外の中古マンションの一括購入が増加中です。投資リターンを狙い、家賃の急騰や民泊転用を図る手法が問題視されています。
借地借家法では賃料増額請求には「経済事情の変更」など正当な理由と借主との協議が必要です。一方的な通知だけでは効力を持たず、合意が得られなければ裁判所での調停や訴訟が必要となります。
住宅宿泊事業法は年間営業日数の上限や登録義務を定めており、無届民泊は罰則の対象です。板橋区は違反事例への監視を強化し、違法民泊に対して行政指導や罰則適用を進めています。
今回の値上げ撤回は、住民側の粘り強い交渉の成果ですが、同様の事例は全国で後を絶ちません。外国籍オーナーによる一方的な家賃急騰や無届民泊は、賃貸市場の健全性を損ない、地域住民の権利を侵害します。今後は、法的手続の運用強化や行政による監視体制の整備、そして住民・専門家・行政が連携した安心して暮らせる住環境づくりが急務です。
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