パンダ4頭、きょう和歌山「アドベンチャーワールド」から中国に出発 国内では上野だけに

パンダ4頭、きょう和歌山「アドベンチャーワールド」から中国に出発 国内では上野だけに

2025/06/28 (土曜日)

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国際 中国ニュース

4頭は母良浜(24歳)とその子の結浜(8歳)、彩浜(6歳)、楓浜(4歳)。国内でパンダが見られるのは2頭を飼育している東京・上野動物園だけになる。

27日の公開最終日には開園前に約1400人が並び、お別れセレモニーには約3千人が詰めかけた。隔離検疫のため屋外展示は5月末に終了し、約1カ月間、ガラス越しの観覧となっていた。

アドベンチャーワールドは1994年、中国側とジャイアントパンダの共同繁殖

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パンダ4頭、和歌山「アドベンチャーワールド」から中国へ帰還──国内パンダ飼育の今後と歴史的意義

2025年6月28日、和歌山県白浜町のテーマパーク「アドベンチャーワールド」で飼育されていたジャイアントパンダ4頭が中国への返還のため出発した。国内でパンダを常時飼育しているのは東京都・上野動物園のみとなり、わが国のパンダ外交や conservation(保全)活動に一つの区切りがつく形となった。今回の返還は、同園と中国・成都ジャイアントパンダ繁殖研究基地との間で結ばれた貸与契約に基づくもので、いずれも現地での繁殖・交流事業に参加する予定という(出典:産経新聞)。

1.「アドベンチャーワールド」におけるパンダ飼育の歴史

アドベンチャーワールドは1994年にジャイアントパンダの飼育を開始。初代の「ランラン」「カンカン」来日以来、これまでに累計10頭以上のパンダが暮らし、多くの繁殖成果を上げてきた。2011年には「桜浜」「桃浜」「陽浜」「海浜」の双子パンダ4頭が生まれ、日本初のパンダの双子同時育成に成功したことでも話題となった。これらのパンダはその後順次成長し、飼育下での繁殖技術や飼育環境整備のノウハウを蓄積してきた。

2.パンダ外交と日本における貸与契約の経緯

ジャイアントパンダは「特別招致動物」として、中国政府からの貸与により各地の動物園で展示される。1972年の日中国交正常化当初、「パンダ外交」が始まり、最初の来日は恩賜上野動物園による「カンカン」「ランラン」だった。その後、複数回の貸与契約が更新され、現在も上野動物園で「リーリー」「シンシン」が暮らしている。一方、アドベンチャーワールドでは1994年の本格導入以来、中国側の研究機関と協力し、繁殖技術研究や飼育環境の向上に取り組んできた。

3.今回の4頭返還の背景

今回返還されたのは、2017年に和歌山で生まれた「桜浜」(おうひん、メス)、「桃浜」(とうひん、メス)、「陽浜」(ようひん、オス)、「海浜」(かいひん、オス)の4頭。それぞれが成獣となり、繁殖研究基地での次世代パンダ育成に貢献するとみられる。中国側との契約では、来日から一定期間後に返還される取り決めがあり、繁殖プログラムの一環として定期的なパンダ移動が行われている。

4.和歌山と上野、国内飼育地の役割

国内でパンダを飼育できるのは上野動物園とアドベンチャーワールドの二カ所のみ。今回の返還により、上野のみがパンダ展示施設として残ることになる。上野動物園では現在、オスの「リーリー」とメスの「シンシン」が飼育され、2015年生まれの双子「シャオシャオ」「レイレイ」が2017年に生まれるなど、こちらも繁殖に成功してきた。今後は上野での繁殖・飼育ノウハウをさらに強化する必要があるが、スペースや飼育体制の拡充が課題となっている。

5.飼育ノウハウと研究成果の継承

アドベンチャーワールドはこれまで、パンダ専用の管理棟や竹の栽培施設を整備し、飼育ストレスを軽減する環境設計を実施。飼料の配合や行動刺激プログラム、健康管理システムなど、世界でも高い評価を受けるノウハウを確立した。これらの技術は、返還後も成都の研究機関と情報共有され、グローバルなパンダ保全活動に活かされることが期待される。

6.ジャイアントパンダの保全状況と課題

野生のジャイアントパンダは中国・四川省などの限られた地域に生息し、おもに生息地破壊や竹林減少が脅威となっている。2016年にはIUCN(国際自然保護連合)が絶滅危惧種リストを「EN(絶滅危惧)」から「VU(要保護)」へ引き下げたが、保護活動の継続が不可欠だ。保護区の整備や生息地回復プロジェクトと並行し、飼育下繁殖による個体管理は保全の重要な柱とされている。

7.各国における類似事例との比較

アメリカのワシントンDC動物園やカナダのトロント動物園でもパンダ貸与が行われ、いずれも繁殖プログラムを通じて技術交流が進められてきた。ワシントンDCではアメリカで初めて双子パンダ「シャンシャン」「ミンミン」が誕生し、トロントでは長期飼育による高齢化対応策が研究されている。日本は特に複数頭の同時飼育に成功し、国内外で指導的立場を担ってきた点が特色だ。

8.今後の日本のパンダ保護活動

返還後も日本側では、上野動物園を中心にパンダ関連の環境教育や普及啓発を継続。子ども向け体験プログラムや飼育スタッフとの交流イベントを通じ、ジャイアントパンダの生態や保全の重要性を伝えていく。また、大学や研究機関と共同で飼育医学や行動学の研究を進め、飼育下での飼料最適化やストレス軽減策を国際学会で発表する計画がある。

9.地域経済・観光への影響

アドベンチャーワールドはパンダ効果もあり、年間来園者数が150万人を超える主要観光資源となっていた。返還後は一時的に来園者減少が懸念されるものの、新たにサファリやイルカショーなどの動物展示を強化し、多様な動物体験プログラムで観光誘客を図る方針だ。また、地域全体で「動物園+温泉+グルメ」の複合観光促進策を打ち出し、観光客の回遊を促進する動きが始まっている。

10.まとめ

和歌山「アドベンチャーワールド」からのパンダ4頭返還は、日本におけるパンダ飼育史の一つの節目であり、上野動物園への注力を改めて促す契機となった。今後、日本は限られた飼育施設での専門性をさらに高めるとともに、中国との保全協力を通じてジャイアントパンダの種としての存続に貢献し続ける必要がある。返還後の新たな保全・教育活動が、次代の自然保護運動を牽引することを期待したい。

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