鈴木桂治氏 母校の大麻問題言及
2025/06/22 (日曜日)
柔道・鈴木桂治監督「ご迷惑をおかけした」母校・国士舘大柔道部員の大麻使用問題受けて厳しい表情…世界選手権帰国
柔道男子日本代表の鈴木桂治監督(45)は、2025年6月22日、世界選手権(ブダペスト)から帰国した羽田空港で取材に応じ、母校である国士舘大学柔道部員の大麻使用問題について「部員の行為で多大なご迷惑をおかけした」「改善が必要と痛感した」と謝罪の言葉を述べました。代表選手らにも「こういう状況で試合をさせてしまい、本当に申し訳ない」と頭を下げ、「柔道部に大きな問題がある。私にできることがあれば解決していきたい」と強い責任感を示しました。(出典:Yahoo!ニュース)
問題が発覚したのは6月13日夜、柔道部員から「寮で部員数名が大麻を吸っている」との通報を受けたことから始まりました。翌14日、大学は当該部員6名(1年生2名、2年生4名)への聞き取りを実施し、同日中に警視庁へ相談。直後に柔道部を無期限活動停止とし、16日には学長ら19名で「危機対策本部」を設置。町田キャンパス内の寮を家宅捜索し、大麻の植物片や吸引器具を押収しました。大学は正式な捜査結果が出るまで部活動を停止し、全日本学生優勝大会(6月28・29日)への出場を辞退すると決定しました。(出典:スポーツ報知)
鈴木桂治監督は1980年生まれ。国士舘大学卒業後、2004年アテネ五輪100kg超級金メダル、2003年世界選手権無差別級金メダル、2005年同100kg級金メダルと、オリンピック・世界選手権で三階級制覇を果たした史上7人目の強豪です。現在は国士舘大学体育学部教授として柔道部を指導し、日本代表監督も務めています。選手時代の実績と指導者としての経験から、大学で起きた不祥事に対して深い遺憾の意を表明しました。(出典:あずさネット)
国士舘大学柔道部の前身は1929年創設の国士舘専門学校武道科にさかのぼり、1956年に大学柔道部として正式発足しました。戦後の復活期を経て、1999年には学生三大大会団体戦で3冠(東京学生、全日本学生、体重別)を達成。これまでに全日本学生柔道優勝大会7度優勝、全日本柔道選手権では斉藤仁、鈴木桂治、石井慧ら多くの頂点に立つ選手を輩出し、「国士舘柔道」は強豪校として知られてきました。(出典:国士舘大学公式サイト)
日本では大麻取締法により、所持・使用は刑事罰の対象となります。スポーツ界ではWADA(世界アンチ・ドーピング機関)の禁止物質リストにテトラヒドロカンナビノール(THC)が含まれ、競技期間中の陽性反応には最長2年の出場停止が科せられます。JADA(日本アンチ・ドーピング機構)も同規程を採用しており、選手は競技外でも禁止薬物の影響が懸念される行為を避けることが求められています。(出典:JADA)
大麻使用や薬物問題は柔道以外の大学スポーツでも発生しており、2021年には某大学ラグビー部員が寮内で大麻使用を認めて処分された事例もあります。また、海外ではアメリカ大学バスケットボール部で2019年に複数部員が大麻を使用し、NCAA(全米大学体育協会)から厳罰を受けたケースがあります。スポーツ団体は再発防止策として定期的な薬物教育や寮内ルールの徹底を導入しています。(出典:海外メディア)
警視庁の捜査と並行し、大学は全在学生・保護者向けに違法薬物に関する講習会を実施。柔道部では外部専門家を招いた薬物教育プログラムを計画し、再発防止のための部内規約改定や寮監視体制の強化を検討しています。鈴木監督も「若い世代に正しい判断力を養う教育が必要」と述べ、指導者・選手双方の意識改革を掲げています。(出典:スポーツ報知)
国士舘大学柔道部は伝統校としての責任のもと、部員のコンプライアンス教育を一層強化し、信頼回復に向けた取り組みを継続する必要があります。スポーツ全体でも、違法薬物規制とドーピング防止の双方を踏まえた統合的な教育カリキュラムが求められます。鈴木監督は「柔道の精神である礼節と自制を再確認し、真の強さを追求してほしい」と述べ、選手への再出発の機会を願いました。
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