ローソン「未来のコンビニ」開店
2025/06/23 (月曜日)
「未来のコンビニ」がオープン ローソンが1号店 AIやロボット活用
2025年6月23日、ローソンとKDDIは“未来のコンビニ”「Real×Tech LAWSON」1号店を東京都港区高輪ゲートウェイシティにオープンしました。通信インフラとロボティクス、AI(人工知能)を融合し、従来の“24時間有人店舗”の枠を超える先進的なサービスを提供します。
店舗は高輪ゲートウェイ駅直結の商業施設「THE LINK PILLAR」6階に位置。少子高齢化による人手不足や災害時のライフライン維持といった社会課題を見据え、地域の“マルチハブ”としての機能強化を目指しています。買い物だけでなく、健康相談やオンライン診療、金融・保険相談といった“よろず相談所”としての役割も担います。
過去にコンビニ無人化の試みはRFID決済やセルフレジ導入などがありましたが、いずれも“有人店舗+無人レジ”が主流でした。Amazon Go(2018年米国)や日本の「無人キオスク」と異なり、「Real×Tech LAWSON」は有人スタッフとロボットの協働、“複層的オペレーション”を追求。完全無人店では実現し得ない“温かみあるおもてなし”の両立を図っています。
竹増貞信社長は「店の前に立つだけでワクワクする体験を提供」と語り、KDDI松田浩路社長も「都市OSとの連携で顧客体験を進化させる」とコメント。都市インフラやIoTプラットフォームとの接続を前提に、災害時の地域情報提供や高齢者見守りサービスなど、“地域課題解決ステーション”としての全国展開を視野に入れています。
それぞれ利便性重視の無人化技術を採る中、ローソンは“有人+無人”ハイブリッドアプローチで差別化を図ります。
「Real×Tech LAWSON」は2030年度までに店舗業務30%削減を目標に、年内にも数店舗で実証実験を展開。導入コストや技術安定性、顧客受容性が課題ですが、データドリブン経営による在庫最適化やフードロス削減など、経営効率化効果は大きく、成熟した日本の小売業を次世代へ導くモデルケースとなる可能性があります。
「Real×Tech LAWSON」は利便性と温かさを兼ね備え、店舗運営の高度自動化と地域コミュニティへの貢献を同時に実現しようとする挑戦です。人手不足や社会課題に直面する日本の小売業界に、新たなイノベーションの道筋を示す一歩となるでしょう。
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