SB委託先で14万件個人情報漏洩か
2025/06/11 (水曜日)
SB委託先で14万件個人情報漏洩か6/11(水) 17:55
ソフトバンク、委託先で個人情報漏えいの疑い 約14万件の可能性
2025年6月11日、ソフトバンクは外部委託先の業務システムで約14万件の顧客個人情報が不正アクセスにより流出した可能性があると発表しました。流出のおそれがある情報には、契約者氏名、住所、電話番号、メールアドレス、契約内容などが含まれ、被害が確認された場合は個別に通知するとしています 。
近年、多くの企業がコールセンターやシステム運用を外部業者に委託しています。しかし委託先のセキュリティ対策が本社水準に達していないケースがあり、2019年には大手銀行のサーバ管理会社から数十万件の口座情報が流出する事件も発生しました。今回のソフトバンク事案も、委託先の脆弱性を突かれた「サプライチェーン攻撃」の一例と考えられます。
個人情報保護法では、企業は漏えい等のリスクが顕在化した場合、遅滞なく原因究明と再発防止策を講じ、流出の可能性があるデータの範囲や影響を顧客に通知する義務があります。また、個人情報保護委員会への報告が必須であり、重大事案と認定されれば行政指導や過料の対象となります。
約14万件流出の可能性は上記に比べ小規模ですが、保険契約者情報など「再取得困難な個人データ」を含む点で、被害者の不安は強いと考えられます。
ソフトバンクは以下の対応を表明しています:
加えて、外部の専門家チームを招聘し、侵入経路の特定と対応策策定を進めるとしています。
流出通知を受けた場合、顧客は次の点を確認・実施してください:
本件は、外部委託を活用する企業の「サプライチェーンセキュリティ」の重要性を改めて浮き彫りにしました。業界各社は以下の取り組みを強化する必要があります:
ソフトバンクの委託先での個人情報漏えい疑いは、企業の信頼性低下を招く深刻なインシデントです。顧客への迅速かつ丁寧な対応と、委託先を含めたセキュリティ体制の全面見直しを通じて、信頼回復と再発防止を両立させることが求められます。金融・IT業界全体で共有すべき教訓として、サプライチェーンの強靱化とガバナンス強化が急務です。
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