元ミセスのドラマー 今は社労士
2025/06/09 (月曜日)
エンタメニュース
元Mrs.GREEN APPLE・山中綾華 脱退後ゼロから見つけた「社労士の道」2回目の受験で合格を果たして
元Mrs.GREEN APPLEのヴォーカル兼ギター担当だった山中綾華さんが、2025年春に社労士(社会保険労務士)試験に2回目の挑戦で合格を果たしました。バンド活動の第一線から一転、全く未経験の資格取得をめざし、ゼロからのスタートで掴んだ栄冠です。本稿では、山中さんのバンド時代の歩みから脱退の経緯、社労士試験の難易度と学習方法、実際の受験体験、市場価値や今後のキャリア展開までを解説します。
山中綾華さんは2013年、現メンバーとともにロックバンドMrs.GREEN APPLEを結成。SNSやインディーズシーンで話題を呼び、2015年のメジャーデビュー以降はシングルやアルバムが次々ヒット。NHK紅白歌合戦出場や全国ツアーを成功させ、若者を中心に絶大な支持を集めました。
バンドではメインソングライターとして作詞作曲にも携わり、しなやかでメロディアスな楽曲を多く生み出しました。しかし、活動のピークを超えてツアーやレコーディングを重ねる中で、「次のステップを考えたい」という思いが芽生えていきます。
2023年末、山中さんは「自分自身の可能性を音楽以外でも試したい」との意向をバンドに伝え、2024年春に正式に脱退を発表。メンバーやファンの惜しむ声が飛び交う中、彼女は「これまでの経験を社会に役立てたい」という新たな夢を口にしました。同年秋には一般企業に就職し、人事総務部門で働き始めますが、社労士資格取得の道を選ぶ決意を固めました。
社会保険労務士試験は、労働社会保険法令および社会保険に関する専門知識を問う国家資格試験です。難易度は非常に高く、合格率は概ね5~7%程度。労働基準法、雇用保険法、健康保険法、厚生年金保険法、労働保険徴収法などから幅広く出題され、法令の他、労務管理や年金計算の実技試験も課されます。
山中さんは脱退直後から通信講座を利用し、バンド活動の隙間時間にテキストで基礎を学習。1回目の受験(2024年春)は法令条文の暗記不足や問題演習量の不足で惜しくも不合格。しかし、失敗を糧に学習計画を全面見直し、以下のポイントを徹底しました。
その結果、2回目の受験(2025年春)では法令科目と実技科目の両方で合格ラインをクリア。発表当日は楽器を持たず、参考書を手に笑顔で「ゼロからの挑戦が実りました」と喜びを語りました。
社労士資格取得は、労働紛争の予防や年金業務、就業規則の作成支援など多彩な業務を独占的に担える専門職としてキャリアの幅を大きく広げます。山中さんは現在、社員数百名規模の企業で社労士補助業務を担当し、働き方改革やメンタルヘルス対策の企画にも携わっています。将来的には独立開業や企業内社労士としての活躍が期待されます。
少子高齢化や働き方改革の進展に伴い、社労士へのニーズは社会保険手続きの電子化、テレワーク規定の策定、労務トラブルの未然防止など多岐にわたります。独立開業するには事務所開設コストや集客力が課題ですが、企業内社労士として安定的なキャリアを築く道もあります。コロナ禍で注目されたハラスメント対策やメンタルヘルス領域での専門性も今後の差別化ポイントです。
音楽というクリエイティブな世界から一転、社労士をめざした山中綾華さんの挑戦は、多くの人に「リスタートの勇気」を与えます。ゼロから始めて合格を掴むためには、継続的な学習計画とコミュニティ活用、実務経験の併用が鍵となります。今後は社労士として社会に貢献しつつ、音楽的センスを生かした組織活性化や研修企画など、新たなフィールドでの活躍が期待されます。
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