フジ山本アナを書類送検 賭博疑い
2025/06/24 (火曜日)
オンラインカジノで賭博をしたとして、警視庁がフジテレビの山本賢太アナウンサーを書類送検したことがわかりました。
2025年6月24日、警視庁組織犯罪対策部は、フジテレビの人気アナウンサー山本賢太氏(27歳)を、海外で運営される違法オンラインカジノサイトで合計約200万円を賭博した疑い(賭博罪)で書類送検したと発表しました。山本氏は容疑を認め、「ストレス解消のつもりだった」と供述しています。(出典:Yahoo!ニュース)
山本氏は慶應義塾大学卒業後の2021年4月にフジテレビに入社。同年末より昼の情報番組『ぽかぽか』にレギュラー出演し、2024年からは夕方の報道ワイド『サン!シャイン』のメインキャスターを務めていました。スポーツ系の取材力にも定評があり、若手アナウンサーの看板的存在でした。
警視庁によると、山本氏は2024年10月から2025年5月にかけて、スマートフォンで海外サイトにアクセス。ブラックジャックやルーレット、ポーカーなど複数のゲームに参加し、賭け金合計約250万円、損失は約180万円だったとされています。サイトはVPN(仮想プライベートネットワーク)を用いて接続を隠蔽していました。
刑法第185条の賭博罪は、「賭事を催す行為」や「賭けをする行為」に対し、3年以下の懲役または50万円以下の罰金を定めています。オンラインカジノ利用は国内からのアクセス行為自体が違法と解され、近年の摘発強化で有名人逮捕が相次いでいます。
山本氏の逮捕報道を受け、フジテレビは6月11日に社内調査を開始し、山本氏を『ぽかぽか』『サン!シャイン』両番組の出演見合わせ処分としました。6月24日付の社長名義コメントでは「視聴者・関係各位に多大なご迷惑をおかけし、深くお詫び申し上げます。今後、社員行動規範の徹底を図る」と声明を出しました。
書類送検当日の取材で山本氏は、「報道を伝える立場として取り返しのつかない過ちを犯した」と深く反省。「信頼回復のため、自らを見つめ直し再起を誓う」と語りましたが、番組復帰の時期は未定です。
2025年6月16日、男性アイドルグループ『JO1』の鶴房汐恩氏(24歳)が約1500万円を入金して約710万円を賭けた疑いで書類送検されるなど、オンラインカジノ利用による有名人の摘発が相次いでいます。2024年には複数の芸能人やプロスポーツ選手が同様の疑いで捜査対象となりました。
新型コロナ禍以降、外出制限下でオンラインギャンブル市場が拡大。日本からも簡単にアクセスできる一方、規制外のまま運営され、違法性の認識が薄いまま利用者が増加しました。警察庁への相談件数は2024年に前年比30%増となっています。
欧米諸国ではライセンス制を導入し、合法サイトと違法サイトを明確化。英国はオンラインカジノ規制強化に向け、2025年から日本をリスク国に指定し、警告表示を義務付けています。日本でも法整備の必要性が指摘され、文化庁と法務省が共同で規制案を検討中です。
キー局の看板アナウンサー逮捕は、番組スポンサーのCM中止要請や視聴率低下を招く懸念があります。広告代理店関係者は「企業イメージ保護のため、リスクある人物起用は見合わせる流れが強まる」と分析しています。
放送局各社では社員向けに賭博リスク教育や内部通報制度の強化が求められています。専門家は「違法カジノの手口や刑事責任を正確に伝える研修が欠かせない。デジタル時代こそ意識改革が急務だ」と提言します。
少年事件ではありませんが、書類送検後の山本氏には不起訴となっても社内懲戒や社会的制裁が待ち受けます。再発防止のため、放送局は外部メンタルヘルス支援や、賭博依存防止プログラムへの参加を条件に番組復帰を検討する可能性があります。
アナウンサーは視聴者の信頼を背負う職務です。法令順守と自己制御は必須であり、今後、放送界全体でコンプライアンス意識を徹底し、「情報発信者の社会的責任」について再認識する契機となるでしょう。
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